スマホ動画の「悔しさ」を減らせるか?Osmo Pocket 4Pが家族撮影にもたらす変化

DJI Osmo Pocket 4P

運動会でわが子が走っているのに、動画の中では米粒サイズ。

発表会ではステージが暗くて、せっかくの表情がほとんど見えない。

スマホで一生懸命撮っているつもりなのに、あとで見返すと「うーん・・・」となる瞬間って、けっこうありますよね?

とはいえ、今さら重たいビデオカメラを買う気にもなれないし、高いカメラを買っても使いこなせる自信もない。

そんなモヤモヤを解消する「ポケットサイズのジンバルカメラ」という第三の選択肢、あるんですよ。

今回のおすすめは、デュアルレンズと手ブレ補正、長時間バッテリーを備えたDJIの「Osmo Pocket 4P」。

DJI Osmo Pocket 4P
Screenshot

スペックの話というより、「スマホから一歩進みたい親」にとって、家族動画はどこまで変わるのか?どこまで期待しすぎない方がいいのか?を検証。

まず、スマホ動画で「悔しい思い」をする場面を、あらためて振り返ってみると、1番最初に思いつくのは、運動会や体育の授業参観のような、物理的に距離があるシーン。

徒競走で走っているわが子を追いかけたいのに、ズームすると画質がガクッと落ちるし、ブロックノイズだらけに・・・。

次に、ホールや体育館での発表会。

目で見ているとそこそこ明るいのに、動画にすると全体が薄暗く、顔がつぶれてしまうケース。

スマホもだいぶ頑張ってくれてはいるのですが、ステージ照明のコントラストには限界があります。

そして、日常のちょっとした瞬間。

子どもがテーブルの上の工作に没頭していたり、小さなおもちゃを動かして物語を作っていたりしている瞬間。

近づきたいけれど、スマホを構えると意識させてしまって「やめた」となりがち。

こうした「悔しさ」が重なると、「ちゃんと残したいなら、もっとちゃんとしたカメラが必要なのかな」とは思うのですが、いかんせん、ビデオカメラは重くて古いイメージもあるし、一眼カメラは高額なうえ、学習コストも高くハードルが上がる。

結果として「まあスマホでいっか」で収まってしまいがち。

何せ、簡潔さと機動力は、他の機材の追随を許さない、ずっと先を行ってますからね。

さてさて、こんな堂々巡りの中、Osmo Pocket 4Pのようなジンバルカメラが割り込んでくるわけです。

Osmo Pocket 4Pは、広角と中望遠のデュアルレンズを備えたポケットサイズのカメラで、広角側は20mm相当、中望遠側は60mm相当で、電子ズームと組み合わせることで最大12倍までズームできます。

ここでポイントになるのが、「広角レンズ基準で6倍まではロスレスズーム」という部分で、運動会のスタンド席からグラウンドの子どもを撮るとき、スマホのデジタルズームだと「拡大しているだけ」感が強く出ますが、4Pの中望遠レンズとズームを使うと、そもそも光学的に被写体を大きく捉えたうえで拡大していけるので、結果として、同じ距離からでも「ちゃんと顔がわかる」映像になりやすくなります。

心動きました?

そして、もうひとつ、この距離の問題とセットで効いてくるのが「アクティブトラック」という自動追尾機能で、Osmo Pocket 4Pでは、中望遠レンズ使用時や最大12倍ズーム時でも、被写体をフレームの中央に追い続けてくれます。

ファインダー(実際には本体の画面)をじっと見続けながら走る子どもを追いかけるのって、意外と大変なんです。

アクティブトラックを使うと「とにかくこの子を追って」とカメラにお願いしておいて、自分はある程度ざっくりと向きを合わせるだけで済むんですよ。

スマホにも似たような機能はあるのですが、手ブレ補正の仕組みやズーム性能と合わせて考えると「遠くにいる子どもを安定して追いかける」という一点では、専用機ならではの安心感があります。

次に暗い場所での発表会やイベント。

Osmo Pocket 4Pの中望遠レンズは、1/1.28インチのセンサーとF1.8という明るいレンズが組み合わせられています。

まぁ、普通の人なら数字だけでピンとこないかもしれませんが、要は「暗いところでも、できるだけシャッタースピードを落とさずに明るく撮れる」構成になっているんです。

さらに、高感度撮影用の設定では、センサーの感度(ISO)が従来機よりも高い範囲まで使えるようになっていて、感度を上げればノイズは増えてしまうのですが、3軸ジンバルによる手ブレ補正が強力なので、スマホのように「手ブレを抑えるために無理にシャッター速度を上げる→さらに暗くなる」という悪循環に陥りにくいんです。

体育館の後方から、ズームしつつ手持ちで撮影するようなシーンでは、「ブレてるか、真っ暗か、そのどちらか」という状況からはだいぶ脱出しやすくなるはずですよ。

そして、日常の撮影で効いてくるのが、最短撮影距離約20cmのマクロ性能。

子どもの手元の工作、レゴの小さなパーツ、おままごとの料理など、そういう「近くで見たい世界」を、あまり距離を詰めすぎずに大きく写せるのは、スマホとの差としてわかりやすいポイントかもしれません。

さらに、最短距離のまま電子ズームも使えるので、「手を伸ばさずにここまで寄れるのか」という体験にもなるかも。

子どもにカメラを意識させすぎず、自然な表情や集中している横顔を残したいとき、この「寄れるけれど近づきすぎない」は地味にありがたいのでは?

さらに、実用面で見逃せないのがバッテリー。

Osmo Pocket 4Pは、フル充電時に最大210分の連続撮影が可能となっているようで、実際の撮影条件によって多少の前後はあるでしょうけど、「午前中の運動会を通して使う」「旅行で午前から午後までときどき撮影し続ける」といった用途なら、予備バッテリーを何本も抱える必要はないかも。

また、短時間充電にも対応していて、約18分で80%、約32分でフル充電が可能となっているので、お昼休憩や移動の合間にモバイルバッテリーからサクッと充電しやすいのも、ありがたいところ。

ここまでみると「じゃあスマホから乗り換えたほうがいいのか」となりそうですが、正直なところ、すべての家庭に4Pが必要かというと、そうでもなさそう。

たとえば、撮影はほとんど静止画で、動画はたまに数十秒撮る程度、運動会も写真がメインで、動画は記録として少し撮れれば十分という家庭なら、最新のスマホでもかなり満足度は高いはず。

また、機材を増やすのがストレスになるタイプの人にとっては「カメラ本体とスマホ、充電ケーブルが2種類」という時点で、けっこうな負担になるでしょうし、カバンから出して起動してという手間が面倒という人には向いていません。

なんだかんだ、持ち歩くことすらせず、結局スマホに戻る未来もしっかりと見えてきます。

逆に「4Pへの投資が現実的に見合う家庭像」を挙げるなら、次のような感じじゃないでしょうか?

運動会や発表会の動画を毎回かなりの時間撮っていて、「どうせ撮るなら、もう少しちゃんとした映像にしたい」と感じている。

日常的にも子どもの様子や遊びを動画で残すことが多く、スマホのストレージがすぐいっぱいになるタイプ。

そして、新しいガジェットを触るのがそこそこ好きで、「設定をいじったり、モードを試したりするのも含めて楽しめる」親。

このあたりに当てはまるなら、スマホから一段階上の「家族動画の標準機」として、Osmo Pocket 4Pはかなり現実的な選択肢になってきます。

とはいえ、これはどのカメラにも言えることですが「機材を変えたからといって、急に映像がドラマチックになるわけではない」ということも忘れずに。

ズームや暗所性能で「撮れなかったものが撮れるようになる」のは確かですが、本当に後から見返してうれしいのは、完璧な画質よりも「そのときの空気感ごと残っている映像」だったりします。

Osmo Pocket 4Pは、「誰でも・どこでも・一人で」撮れる範囲を広げてくれる道具であり、そのうえで、自分の家では何をどこまで残したいのか?スマホで足りないと感じているのは「画質」なのか?それとも「撮る頻度」や「撮る視点」なのか?

そのあたりを一度整理してみると、この小さなジンバルカメラが自分の家に必要かどうかも、少し見えやすくなるかもしれません。