フォステクスから、伝統の本藍染めならではの一つひとつ異なる木目の美しさを引き出した唯一無二の風合いと、50年続くフォステクスの平面振動板RPテクノロジーが共演するヘッドホンのフラッグシップ、密閉型とオープン型の2モデルが発売されます。
フォステクス独自開発の最新型プレミアムグレードの全面駆動型平面振動板RPドライバーを、日本を代表する藍染めとして知られる徳島の阿波藍で染めた無垢材ハウジングに内蔵し、国内工場で丁寧に組み上げたRPヘッドホンのフラッグシップモデル。
1974年より改良が重ねられてきたRPテクノロジーの全面駆動型平面振動板ドライバーは、従来のT50RPmk3/mk4のRPドライバーより大型化した平面振動板を新たに開発し、振動板を挟み込むマグネットを増量、新設計のプリンテッドコイルのパターン形状を採用することに加え、磁気回路の構成部品も一新し磁束分布を最適化することで、振動板の不要共振を抑え鋭いレスポンスでの音の立上がりと立下がりを可能にしています。
これにより高感度化と滑らかな周波数特性、優れた過渡特性を同時に達成、重低音域から高音域まで正確かつ繊細に再生可能とすることで、クリアな音像を明確な定位感で空間に表現する能力を実現しています。
日本の伝統染料「本藍」で仕上げ
ギターの材料で知られるハードメイプルの無垢材ハウジングを、古くから高級染め物で重宝される徳島県の阿波藍で染め上げられており、熟練職人の手によりひとつひとつ丁寧に染め上げることで、ハードメイプルならではの木目が美しく現れる深い藍色に仕上がっています。
植物の藍のみで作られた「本藍」による染色は、ハードメイプルの硬質で比重が重く音に余計な色付けをしない特性を生かすことができ、しっかりとした深みのある低音域、クリアで伸びやかな高音域を表現、オープン型のTH1100RPは、ハウジング開口部にアルミニウム製エッチングパーツを二重に配し開口率と各内部パーツを綿密に微調整することで、オープン型RPのプレミアムに相応しい解像度が高く聴き疲れしにくい自然な音場を再現します。
阿波藍による染色について
日本の歴史ある天然染料であり、江戸時代の浮世絵などで知られる藍の中でも、徳島の阿波藍は、その染め上げの美しさから古くより高級染め物にはなくてはならない染料として全国に知られていて、TH1000RP/TH1100RPのハウジングは、木材を痛めない天然のタデ藍のみで作られた「本藍」の染料を使い、手作業で日数を掛けて塗りと乾燥を繰り返し染め上げられています。
この過程で温度や湿度の変化が染料の乾燥に影響すると共に、ハウジング一つひとつの木目の状態により細かい色素粒子が木材の組織に入り込む条件が変化し、これにより本藍ならではの深みのある青さを湛えながらメイプル材の滑らかな木目が美しく浮かび上がり、製品一つひとつの左右まで風合いが全て異なる、唯一無二のハウジングを実現。
主な仕様
- 型式:TH1000RP=密閉ダイナミック型、TH1100RP=オープンダイナミック型
- ドライバー: RP方式平面振動板
- インピーダンス: 32 Ω
- 感度: TH1000RP=100 dB/mW(暫定)、TH1100RP=96 dB/mW(暫定)
- 最大入力: 3,000 mW
- 再生周波数帯域: 10~40,000 Hz
- 本体質量: 約420 g (ケーブル含まず)
- ケーブル: 2m Y型 高純度OFC線( 着脱式コネクタ端子:2ピン、ロジウムメッキ仕様)
- 本体側着脱部:2ピン(ターミナル:金メッキ下地 ロジウムメッキ仕様)
- プラグ:Φ6.3 mm 金メッキステレオ標準プラグ
- 付属品:レザー調ポーチ、安全上のご注意