Bluetoothオーディオの新規格「LE Audio」の仕様が完成したのだそうで、このLE Audioでは、ワイヤレスオーディオ性能が向上するだけでなく、補聴器のサポート、複数人で同時に聴くといった用途に活用できるAuracastへの対応など、かなり進化したものになりそう。
新音声コーデックである「LC3(Low Complexity Communication Code)」が採用され、これは一般的なSBCと比べ50%低いビットレートでも高い音質が実現でき、低消費電力と高音質を両立できるのだそうですよ。
そもそもLE Audioは、これまで長らく使われてきたBluetooth音声規格(Classic Audio)を再定義するものとして2020年1月に発表されていたようで、従来とは異なる新しい音声コーデック・伝送方式を用いることで、高音質・低遅延を実現しているのだそうで、そうなってくるとこれまでのBluetooth機器との互換性はほぼなさそうな感じですね。
ちなみに、Bluetooth「バージョン」は、1.0から3.0までは「クラシック」、4.0以降は「LE」という規格に分かれていて、2022年現在、全部で11種類あり、バージョン3.0と4.0の間では大きく差があって、ここで互換性は失われています。
Auracast
スマートフォン、ノートPC、TVなどの送信機器から、複数の受信機器に向けて同時にオーディオ信号を配信したり、共有できる機能で、なにがすごいって、受信機器の同時接続数が無制限だということ。
自分が聞いている音楽を近くの人と共有したり、テレビの音声などを送ることもできるようなので、これ、バーなどでは流行りそう。
というのも、バーなどでは映像は流しているものの音声はミュートしていることが多く、スポーツ観戦にバーに行ったのはいいけど映像のみといったシチュエーションが多く、この「LE Audio」であれば、バーのTV音声は無音にしておき、聞きたい人だけがテレビ音声を聴けるようにヘッドフォンなり、イヤフォンに音を飛ばすというようなこともできそう。